□4月21日(主日)


主のことばを聞け


エレミヤ書44:1-45:5(24)

聖書本文

44:1 エジプトの地に住むすべてのユダヤ人、すなわちミグドル、タフパンヘス、メンフィス、およびパテロス地方に住む者たちに対する、エレミヤにあったことばは、次のとおりである。
44:2 「イスラエルの神、万軍の【主】はこう言われる。『あなたがたは、わたしがエルサレムとユダのすべての町に下した、あのすべてのわざわいを見た。見よ。その町々は今日、廃墟となって、そこに住む者もいない。
44:3 彼らが悪を行って、わたしの怒りを引き起こしたためだ。彼らは、自分自身も、あなたがたも、父祖たちも知らなかったほかの神々のところに行き、犠牲を供えて仕えた。
44:4 それで、わたしはあなたがたに、わたしのしもべであるすべての預言者たちを早くからたびたび遣わして、わたしの憎むこの忌み嫌うべきことを行わないように言ってきたが、
44:5 彼らは聞かず、耳を傾けず、ほかの神々に犠牲を供えることをやめて悪から立ち返ることはなかった。
44:6 そのため、わたしの憤りと怒りが、ユダの町々とエルサレムの通りに注がれて燃え上がり、それらは今日のように廃墟となって荒れ果てている。』
44:7  今、イスラエルの神、万軍の神、【主】はこう言われる。『なぜ、あなたがたは自分自身に大きなわざわいを招き、ユダの中から男も女も、幼子も乳飲み子も断って、残りの者を生かしておかないようにするのか。
44:8 なぜ、あなたがたは、寄留しようとしてやって来たエジプトの地でも、ほかの神々に犠牲を供えて、自分の手のわざによってわたしの怒りを引き起こすのか。こうして、あなたがたは自分たち自身を絶ち滅ぼして、地のすべての国々の中で、ののしりとそしりの的になろうとしている。
44:9 あなたがたは、ユダの地とエルサレムの通りで行った、自分たちの先祖の悪、ユダの王たちの悪、王妃たちの悪、自分たちの悪、自分たちの妻たちの悪を忘れたのか。
44:10 彼らは今日まで心砕かれず、恐れず、わたしがあなたがたとあなたがたの先祖の前に与えたわたしの律法と掟に歩まなかった。』
44:11 それゆえ、イスラエルの神、万軍の【主】はこう言われる。『見よ。わたしはあなたがたに顔を向け、わざわいを下し、ユダのすべての民を絶ち滅ぼす。
44:12 わたしは、エジプトの地へ行ってそこに寄留しようと決意したユダの残りの者を取り分ける。彼らはみな、エジプトの地で、剣と飢饉に倒れて滅びる。身分の低い者も高い者もみな、剣と飢饉で死に、のろいと恐怖のもと、ののしりとそしりの的となる。
44:13 わたしは、エルサレムを罰したのと同じように、エジプトの地に住んでいる者たちを、剣と飢饉と疫病で罰する。
44:14 エジプトの地に寄留した後、ユダの地へ帰ろうとしているユダの残りの者には、逃れる者も生き残る者もいない。彼らはそこに帰って住みたいと心から望んでいるが、わずかな逃れる者以外は帰らない。』」
44:15  そのとき、自分たちの妻がほかの神々に犠牲を供えていることを知っている男たちのすべてと、大集団をなしてそばに立っている女たちすべて、すなわち、エジプトの地とパテロスに住むすべての民は、エレミヤに答えた。
44:16 「あなたが【主】の名によって私たちに語ったことばに、私たちは従うわけにはいかない。
44:17 私たちは、私たちの口から出たことばをみな必ず行って、私たちも父祖たちも、私たちの王たちも首長たちも、ユダの町々やエルサレムの通りで行っていたように、天の女王に犠牲を供え、それに注ぎのぶどう酒を注ぎたい。私たちはそのとき、パンに満ち足りて幸せで、わざわいにあわなかった。
44:18 だが、天の女王に犠牲を供え、それに注ぎのぶどう酒を注ぐのをやめたときから、私たちは万事に不足し、剣と飢饉に滅ぼされたのだ。」
44:19 「私たち女が、天の女王に犠牲を供え、彼女に注ぎのぶどう酒を注ぐとき、女王にかたどった供えのパン菓子を作り、注ぎのぶどう酒を注いだのは、夫をなおざりにしてのことだったでしょうか。」
44:20  そこでエレミヤは、そのすべての者、すなわち、男たちと女たち、また彼に口答えした者たち全員に言った。
44:21 「ユダの町々やエルサレムの通りで、あなたがたや、あなたがたの先祖、王たち、首長たち、また民衆が犠牲を供えたことを、【主】が覚えず、心に上らせなかったことがあるだろうか。
44:22 【主】は、あなたがたの悪い行い、あなたがたが行ったあの忌み嫌うべきことのために、もう耐えることができず、それであなたがたの地は今日のように、住む者もなく、廃墟となり、恐怖のもと、ののしりの的となったのだ。
44:23 あなたがたが犠牲を供えたため、また、【主】の前に罪ある者となって、【主】の御声に聞き従わず、主の律法と掟と証しに歩まなかったために、今日のように、あなたがたにこのわざわいが起こったのだ。」
44:24  それからエレミヤは、すべての民、すべての女たちに言った。「エジプトの地にいるすべてのユダの人々よ、【主】のことばを聞け。
44:25 『イスラエルの神、万軍の【主】はこう言われる。あなたがたとあなたがたの妻は、自分たちの口で約束し、自分の手で果たしてきた。あなたがたは、天の女王に犠牲を供えて彼女に注ぎのぶどう酒を注ぐという誓願を、必ず実行すると言っている。では、あなたがたの誓願を確かなものとし、あなたがたの誓願を必ず実行せよ。』
44:26  それゆえ、エジプトの地に住むすべてのユダの人々よ、【主】のことばを聞け。『見よ、わたしはわたしの大いなる名によって誓う──【主】は言われる──。エジプトの全土において、「【神】である主は生きておられる」と、わたしの名がユダの人々の口に上ることはもうなくなる。
44:27 見よ、わたしは彼らを見張っている。わざわいのためであって、幸いのためではない。エジプトの地にいるすべてのユダの人々は、剣と飢饉によって、ついには完全に滅び失せる。
44:28 剣を逃れる少数の者だけが、エジプトの地からユダの地に帰る。こうして、エジプトの地に来て寄留しているユダの残りの者たちはみな、わたしのことばと彼らのことばの、どちらが成就するかを知る。
44:29 これが、あなたがたへのしるしである──【主】のことば──。わたしはこの場所であなたがたを罰する。あなたがたにわざわいを下すというわたしのことばが必ず成就することを、あなたがたが知るためである。』
44:30 【主】はこう言われる。『見よ。わたしは、エジプトの王ファラオ・ホフラをその敵の手に、そのいのちを狙う者たちの手に渡す。ちょうどユダの王ゼデキヤを、そのいのちを狙っていた彼の敵、バビロンの王ネブカドネツァルの手に渡したように。』」
45:1 ユダの王、ヨシヤの子エホヤキムの第四年に、ネリヤの子バルクが、エレミヤの口述によってこれらのことばを書物に書いたとき、預言者エレミヤが彼に語ったことばは、こうである。
45:2 「バルクよ、イスラエルの神、【主】は、あなたについてこう言われる。
45:3 『あなたは言った。ああ、私はわざわいだ。【主】は私の痛みに悲しみを加えられた。私は嘆きで疲れ果て、憩いを見出せない、と。』」
45:4 「エレミヤよ、あなたは彼にこう言え。『【主】はこう言われる。見よ。わたしは自分が建てたものを自分で壊し、わたしが植えたものを自分で引き抜く。この全土をそうする。
45:5 あなたは、自分のために大きなことを求めるのか。求めるな。見よ。わたしがすべての肉なる者に、わざわいを下そうとしているからだ──【主】のことば──。しかしわたしは、あなたが行くどこででも、あなたのいのちを戦勝品としてあなたに与える。』」

聖書引用:新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会


日毎の糧

44章は、エジプトに寄留していたユダヤ人に対する裁きのメッセージです。神様はまず、なぜエルサレムとユダにわざわいが下されたかを語られます。神様は、忌み嫌うべき偶像を拝んだ彼らの悪のことで、預言者たちをたびたび送っては止めさせようとしましたが、彼らは聞き入れませんでした。その結果、神様の憤りと怒りを免れず、ユダの町々とエルサレムは燃え上がり、廃墟となり荒れ果ててしまいました。このように神様の御声に耳を傾けず、律法に聞き従わず、ほかの神々に香をたくような偶像崇拝をやめないなら、大きなわざわいを招くことになります。

ところで、エジプトに寄留していたユダヤ人たちは、天の女王にいけにえをささげる生活を取り戻したいと言い出しました。天の女王にいけにえをささげていた時にはパンに満ちたりて幸せだったのに、それをやめた時から万事に不足し、剣とききんに滅ぼされるわざわいが起こるようになったと説明しました。しかし、この考え方は間違っており、愚かです。エレミヤは、むしろ彼らのそのような悪い行いに主は耐えられず、イスラエルの国を廃墟にされたのだ、とはっきり言いました(22)。愚かな偶像崇拝者は、身分の低い者も、高い者もみんな剣とききんと疫病で死に、のろい、恐怖、ののしり、そしりとなります。エジプトに寄留していたユダの人々は、ついには滅び失せ、剣をのがれる者以外には、ユダの地へ帰れる者はいません。もしも彼らがユダの地に残っていたなら、彼らは歴史に名を残す人々となったことでしょう。エジプトに下ったとしても、偶像を拝むことなく主の律法に聞き従っていたなら、神様の恵みによって生きる道が開かれたことでしょう。しかし、残念なことに、彼らは預言者のことばを拒み、豊かな暮らしと悪の道を選びました。歴史からの教訓を学ばず、悪から立ち返らない人の結末は火を見るよりも明らかです。



祈り:主よ、あなたの御声を聞かないで生きるなら、最後は滅び失せるしかないことを学びます。主に悔い改めを促された時、謙遜に従って主に戻りたいです。助けて下さい。

一言:滅び失せないように

【日ごとの糧】(daily bread)とは
【日ごとの糧】は個人的に、毎日欠かさず聖書を黙想し、生活と一体化するよう助ける案内書です。今日の御言葉を毎日黙想するためのQT教材です。
三ヶ月ごとに定期的に出版し、4年間で聖書全巻を学ぶことができるように編集されています。
教会の早朝祈り会、家庭礼拝、その他の集まりで今日の御言葉として活用されています。
特に、このような集まりで受けた御言葉の恵みを書いてお互いに発表すれば、聖徒の交わりと信仰の成長に大きな助けとなります。
弊宣教会は1968から【日ごとの糧】を出版しており、現在も複数のスタッフ(幹事、牧師)によって執筆され、3ヶ月ごとに定期的に出版しております。日本UBFの日ごとの糧は、英語・韓国語の日ごとの糧を元に翻訳・編集されたものです。

聖書別日ごとの糧