□4月18日(木)


再び混乱の中で


エレミヤ書41:1-18(18)

聖書本文

41:1 ところが第七の月に、王族の一人、エリシャマの子ネタンヤの子イシュマエルは、王の高官と十人の部下とともに、ミツパにいるアヒカムの子ゲダルヤのもとに来て、ミツパで食事をともにした。
41:2 ネタンヤの子イシュマエルと、彼とともにいた十人の部下は立ち上がって、シャファンの子アヒカムの子ゲダルヤを剣で打ち殺した。イシュマエルは、バビロンの王がこの地の総督にした者を殺した。
41:3 ミツパでゲダルヤと一緒にいたすべてのユダの人たちと、そこに居合わせたカルデア人の戦士たちを、イシュマエルは打ち殺した。
41:4  ゲダルヤが殺された次の日、まだ、だれもそれを知らなかったとき、
41:5 シェケム、シロ、サマリアから八十人の者がやって来た。彼らはみな、ひげを剃り、衣を引き裂き、身に傷をつけ、穀物のささげ物や乳香を手にして、【主】の宮に持って行こうとしていた。
41:6 ネタンヤの子イシュマエルは、彼らを迎えにミツパを出て、泣きながら歩いて行った。そして、彼らに出会ったとき、「アヒカムの子ゲダルヤのところにおいでください」と言った。
41:7 彼らが町の中に入ったとき、ネタンヤの子イシュマエルと、彼とともにいた部下たちは、彼らを殺して穴の中に投げ入れた。
41:8 彼らのうちの十人がイシュマエルに、「私たちを殺さないでください。私たちには、小麦、大麦、油、蜜など、畑に隠されたものがありますから」と言ったので、彼は、彼らをその仲間とともに殺すのをやめた。
41:9 イシュマエルが、ゲダルヤの指揮下にあった人々を打ち殺し、その死体すべてを投げ入れた穴は、アサ王がイスラエルの王バアシャに備えて作ったものであった。ネタンヤの子イシュマエルはそれを、殺された者で満たした。
41:10 イシュマエルは、ミツパにいた民の残りの者たち、すなわち王の娘たち、および親衛隊の長ネブザルアダンがアヒカムの子ゲダルヤに委ねた、ミツパに残っていたすべての民を捕らわれの身とした。ネタンヤの子イシュマエルは彼らを捕囚にして、アンモン人のところに渡ろうとして出発した。
41:11  しかし、カレアハの子ヨハナンと、彼とともにいた軍のすべての高官たちは、ネタンヤの子イシュマエルが行ったすべての悪を聞くと、
41:12 部下をみな連れて、ネタンヤの子イシュマエルと戦うために出て行き、ギブオンにある大池のほとりで彼を見つけた。
41:13 イシュマエルとともにいたすべての民は、カレアハの子ヨハナンと、彼とともにいるすべての高官を見て喜んだ。
41:14 こうして、イシュマエルがミツパから捕らえて来た民のすべては身を翻し、カレアハの子ヨハナンの側についた。
41:15 ネタンヤの子イシュマエルは、八人の者とともにヨハナンの前から逃れ、アンモン人のところへ行った。
41:16  ネタンヤの子イシュマエルがアヒカムの子ゲダルヤを打ち殺した後、カレアハの子ヨハナンと、彼とともにいたすべての高官たちは、ネタンヤの子イシュマエルから取り返したすべての残りの民、すなわちギブオンから連れ帰った勇士たち、戦士たち、女たち、子どもたち、および宦官たちを連れて、ミツパから
41:17 エジプトに行こうとして、ベツレヘムの傍らにあるゲルテ・キムハムへ行き、そこにとどまった。
41:18 バビロンの王がこの地の総督としたアヒカムの子ゲダルヤを、ネタンヤの子イシュマエルが打ち殺したため、カルデア人を恐れたからである。

聖書引用:新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会


日毎の糧

 ゲダルヤはイシュマエルの剣によって死にました。イシュマエルは、ゲダルヤと共にいたユダの人々とバビロンの戦士たちまでも殺しました。そして、このことが人々に知られないように隠しました。その時、神様にささげ物をするために、八十人の者が主の宮に行こうとしていました。イシュマエルは泣きながら、彼らを向かえ、ゲダルヤに導くかのように誘導しました。そして、ささげ物をするために来た八十人を殺し、謀反を隠しました。イシュマエルはアンモンの命を受け、このようなことを行ないました(10)。イシュマエルから悪魔の顔がうかがえます。悲しむ人(5)には、泣き顔で近づいて来ます。しかし、その泣き顔は偽りです。痛む人には、患っている顔で、喜ぶ人には、笑顔で近寄って来ますが、「泣き」と「笑い」の裏には、悪が隠されています。野心、欲望のために、悪をためらいません。目的を達成するためには、冷淡に翻ります。このような者によって、ユダは再び戦場に変わりました。残ったユダの人々までバビロンの手によって、完全に滅びる危険にさらされました。

 ヨハナンはイシュマエルに捕まった人々を救い出しました。しかし彼は、バビロンの報復を恐れ、エジプトに逃れようとしました。ゲダルヤは死に、ゲダルヤを殺したイシュマエルはアンモンに逃れ、イシュマエルを打ったヨハナンは打つ手もなく、あわてふためきました。こうしてユダの地は、再び恐れと混乱の中に陥りました。悪がある所には、平和がありません。ただ、だまし、殺すことだけで、それによって、恐れ、逃げていく姿だけが見えてきます。



祈り:主よ、悪がはびこるこの世を生きる私たちを守り、混乱に陥らないように助けてください。

一言:悪を警戒する

【日ごとの糧】(daily bread)とは
【日ごとの糧】は個人的に、毎日欠かさず聖書を黙想し、生活と一体化するよう助ける案内書です。今日の御言葉を毎日黙想するためのQT教材です。
三ヶ月ごとに定期的に出版し、4年間で聖書全巻を学ぶことができるように編集されています。
教会の早朝祈り会、家庭礼拝、その他の集まりで今日の御言葉として活用されています。
特に、このような集まりで受けた御言葉の恵みを書いてお互いに発表すれば、聖徒の交わりと信仰の成長に大きな助けとなります。
弊宣教会は1968から【日ごとの糧】を出版しており、現在も複数のスタッフ(幹事、牧師)によって執筆され、3ヶ月ごとに定期的に出版しております。日本UBFの日ごとの糧は、英語・韓国語の日ごとの糧を元に翻訳・編集されたものです。

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