□4月25日(木)
諸国に対する主のさばき
エレミヤ書49:1-39(16)
聖書本文
49:1 アンモン人について。【主】はこう言われる。
「イスラエルには子がいないのか。
世継ぎがいないのか。
なぜ、ミルコムがガドを所有し、
その民が町々に住んでいるのか。
49:2 それゆえ、見よ、その時代が来る。
──【主】のことば──
そのとき、わたしはアンモン人のラバに
戦いの雄たけびを聞かせる。
そこは荒れ果てた廃墟となり、
その娘たちは火で焼かれる。
イスラエルがその跡を継ぐ。
──【主】は言われる──
49:3 ヘシュボンよ、泣き叫べ。
アイが荒らされたから。
ラバの娘たちよ、わめけ。粗布をまとえ。
嘆いて囲い場の中を走り回れ。
ミルコムが、その祭司や首長たちとともに、
捕囚として連れて行かれるからだ。
49:4 背信の娘よ、
おまえの谷には水が流れている。
なぜ、その谷を誇るのか。
おまえは自分の財宝に拠り頼んで言う。
『だれが私のところに来るだろう』と。
49:5 見よ。わたしは四方からおまえに恐怖をもたらす。
──万軍の【神】、主のことば──
おまえたちはみな散らされて、
逃げる者を集める者もいない。
49:6 その後、
わたしはアンモン人を回復させる。
──【主】のことば。」
49:7 エドムについて。万軍の【主】はこう言われる。
「テマンには、
もう知恵がないのか。
賢い者から分別が消え失せ、
彼らの知恵は朽ちたのか。
49:8 デダンの住民よ、逃げよ。そこを離れよ。
深く潜め。
わたしが彼の上にエサウの災難を、
彼を罰する時を、もたらすからだ。
49:9 ぶどうを収穫する者が
おまえのところに来るなら、
彼らは取り残しの実を残さないだろう。
盗人が夜中に来るなら、
彼らの気がすむまで荒らすだろう。
49:10 しかし、わたしはエサウを裸にし、
その隠れ場をあらわにし、
身を隠すこともできないようにする。
彼の子孫も兄弟も隣人も
踏みにじられ、彼はいなくなる。
49:11 おまえのみなしごたちを見捨てよ。
わたしが彼らを生かし続ける。
おまえのやもめたちは、
わたしに拠り頼まなければならない。」
49:12 まことに【主】はこう言われる。「見よ。その杯を飲むように定められていない者でも、それを必ず飲まなければならないのなら、おまえだけが罰を免れられるだろうか。罰を受けずにはすまされない。おまえは必ず飲まなければならない。
49:13 まことに、わたしは自分にかけて誓う──【主】のことば──。必ずボツラは恐怖のもと、そしりの的、廃墟、そしてののしりの的となる。そのすべての町は、永遠の廃墟となる。」
49:14 私は【主】から知らせを聞いた。
「使者が国々に送られた。
『集まって、エドムに攻め入れ。
戦いに向けて立ち上がれ。』
49:15 見よ。わたしがおまえを国々の中の小さい者、
人に蔑まれる者としたからだ。
49:16 岩の裂け目に住む者、丘の頂を占める者よ。
おまえの脅かしと高慢は、
おまえ自身を欺いている。
鷲のように巣を高くしても、
わたしは、おまえをそこから引きずり降ろす。
──【主】のことば。」
49:17 エドムは廃墟となり、そこを通り過ぎる者はみな呆気にとられ、そのすべての打ち傷を見て嘲笑する。
49:18 ソドムとゴモラとその近隣の町々が破滅したときのように──【主】は言われる──そこに人は住まず、そこに人の子は宿らない。
49:19 「見よ。獅子がヨルダンの密林から
常に潤う牧場に上って来るように、
わたしは一瞬にして彼らをそこから追い出し、
選ばれた人をそこに置く。
だれがわたしのようであろうか。
だれがわたしを呼びつけるだろうか。
だれがわたしの前に立つことができる
牧者であろうか。」
49:20 それゆえ、聞け。
エドムに対して立てられた【主】の計画を、
テマンの住民に対して練られた策を。
必ず、彼らは、群れの中の小さいものまで
引きずって行かれ、
必ず、彼らの牧場は彼らのことで恐れ惑う。
49:21 彼らの倒れる音で地は震え、
その悲鳴は葦の海でも聞こえる。
49:22 見よ。彼は鷲のように舞い上がっては襲いかかり、ボツラに敵対して翼を広げる。その日、エドムの勇士の心も、産みの苦しみにある女の心のようになる。
49:23 ダマスコについて。
「ハマテとアルパデは恥を見た。
まことに、彼らは悪い知らせを聞き、
海のようにかき乱され、
静まることもできない。
49:24 ダマスコは弱り、恐怖にとらわれ、
身を翻して逃げた。
産婦の陣痛のような苦しみにとらえられて。
49:25 どうして、誉れの町、わたしの喜びの都が
捨てられたのか。
49:26 それゆえ、その日、
その若い男たちは町の広場に倒れ、
その戦士たちもみな、黙らされる。
──万軍の【主】のことば──
49:27 わたしは、ダマスコの城壁に火をつける。
その火はベン・ハダドの宮殿を食い尽くす。」
49:28 バビロンの王ネブカドネツァルが討ったケダルとハツォルの王国について。【主】はこう言われる。
「さあ、ケダルへ攻め上り、
東の人々を荒らせ。
49:29 その天幕と羊の群れは奪われ、
その幕屋も、すべての器も、
らくだも、運び去られる。
人々は彼らに向かって叫ぶ。
『恐怖が取り囲んでいる』と。
49:30 ハツォルの住民よ、逃げよ。遠くへ逃れよ。
深く潜め──【主】のことば──。
バビロンの王ネブカドネツァルが、
おまえたちに対してはかりごとをめぐらし、
おまえたちに対して
計略をめぐらしているからだ。
49:31 さあ、安んじて住む穏やかな国に攻め上れ。
──【主】のことば──
そこには扉もなく、かんぬきもなく、
その民は孤立して住んでいる。
49:32 彼らのらくだは獲物になり、
その家畜の群れは分捕り物になる。
わたしは、もみ上げを刈り上げている者たちを
四方に吹き散らし、
あらゆる方向から彼らに災難をもたらす。
──【主】のことば──
49:33 ハツォルはとこしえまでも荒れ果てて、
ジャッカルの住みかとなる。
そこに人は住まず、そこに人の子は宿らない。」
49:34 ユダの王ゼデキヤの治世の初めに、エラムについて預言者エレミヤにあった【主】のことば。
49:35 万軍の【主】はこう言われる。
「見よ。わたしは
エラムの力の源であるその弓を折る。
49:36 わたしは天の四隅から、
四方の風をエラムに吹きつけさせ、
彼らをこの四方の風で吹き散らす。
エラムの散らされた者が入らない国はない。
49:37 わたしは、エラムを敵の前に、
そのいのちを狙う者たちの前にうろたえさせ、
彼らの上にわざわいを、
わたしの燃える怒りをその上に下す。
──【主】のことば──
わたしは、彼らのうしろに剣を送って、
彼らを絶ち滅ぼす。
49:38 わたしはエラムにわたしの王座を置き、
王や首長たちをそこから滅ぼす。
──【主】のことば──
49:39 しかし、終わりの日になると、
わたしはエラムを回復させる。
──【主】のことば。」
聖書引用:新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会
日毎の糧
本文は、イスラエルの周辺国であるアンモン、エドム、ダマスコ、ケダルとハツォル、エラムについてのさばきと回復の御言葉です。ロトの子孫であるアンモン人はイスラエルの長年の宿敵であり、人身御供を求めるミルコムを崇拝していました。また、安全で有利な谷の地形と財宝に拠り頼んで高ぶっていました。しかし、その日が来ると、首都ラバとヘシュボン、アイは廃墟と化し、人々は捕囚として連れて行かれます。その時、イスラエルは奪われていたガドの地を取り戻します。神様はそうして後、アンモン人の繁栄を元どおりにされます。
エサウの子孫であるエドム人は、死海の南のほうに住んでいました。彼らは知恵を誇り、高慢でした。ヤコブの兄弟であるのに、エルサレム滅亡の日には「破壊せよ、破壊せよ、その基までも」(詩篇137:7)と呪いました。そんな彼らを、バビロンが獅子と鷲のように襲って来ます。難攻不落の要塞と言われていた首都ボツラは、恐怖とそしり、廃墟とののしりとなり、そのすべての町々は永遠の廃墟となります。しかしそんな災いの時であっても、みなしごとやもめたちを主は顧みてくださいます。アラムの首都ダマスコと主要都市ハマテとアルパデは、突然断ち滅ぼされます。栄誉の町、喜びの都はバビロンの侵略により滅亡します。ダマスコ南部の遊牧民であるケダルとハツォルは、バビロンの王ネブカデレザル軍勢によって、天幕と羊の群れ、幕屋、器、らくだなど大切な財産を奪われます。ハツォルはジャッカルの住みかとなり、とこしえまでも荒れ果てます。
エラムはバビロン東部の山岳地帯にあって、巧みな射手たちを誇りましたが、その弓もバビロンには砕かれます。しかし、終わりの日になると、神様はエラムの繁栄を元どおりにしてくださいます。諸国に対するこれらの裁きは、神様がなさったことです。神様は超大国バビロンを諸国へのさばきの器として用いられますが、さばきの後、それぞれの国に回復の望みを与えてくださいます。
祈り:主よ、今日の超大国も、自分たちの力を誇り高ぶっています。彼らが神様の前で謙遜になるように助けてください。
一言:主の御前で高ぶりを捨てよ
【日ごとの糧】(daily bread)とは
【日ごとの糧】は個人的に、毎日欠かさず聖書を黙想し、生活と一体化するよう助ける案内書です。今日の御言葉を毎日黙想するためのQT教材です。
三ヶ月ごとに定期的に出版し、4年間で聖書全巻を学ぶことができるように編集されています。
教会の早朝祈り会、家庭礼拝、その他の集まりで今日の御言葉として活用されています。
特に、このような集まりで受けた御言葉の恵みを書いてお互いに発表すれば、聖徒の交わりと信仰の成長に大きな助けとなります。
弊宣教会は1968から【日ごとの糧】を出版しており、現在も複数のスタッフ(幹事、牧師)によって執筆され、3ヶ月ごとに定期的に出版しております。日本UBFの日ごとの糧は、英語・韓国語の日ごとの糧を元に翻訳・編集されたものです。