2019年歴代誌第二、第6講
主が約束されたように、王の子が王となる
御言葉/Ⅱ歴代誌21-24章
要 節/Ⅱ歴代誌23:3「こうして、全集団が神の宮で王と契約を結んだ。そのとき、彼はこう言った。『ご覧のとおり、主がダビデの子孫について約束されたように、王の子が王となるのです。』」

1. 21章はヨシャパテの子ヨラムの記録です。父ヨシャパテの後を継いでユダの王になったヨラムの結末はどうでしたか(21:19b,20)。そうした結末には、どんな要因があったのでしょうか(21:2-4,6,11-13)。彼の罪のゆえに、どんな災いが彼の治世において臨みましたか(8-10,14-19a)。そういう中でも、なぜ神様は、ダビデの家を滅ぼすことを望まなかったのでしょうか(7)。
21:1ヨシャパテは彼の先祖たちとともに眠り、先祖たちとともにダビデの町に葬られた。その子ヨラムが代わって王となった。
2彼には、兄弟たちがいた。ヨシャパテの子たちで、アザルヤ、エヒエル、ゼカリヤ、アザルヤ、ミカエル、シェファテヤであった。これらはみな、ユダの王ヨシャパテの子たちであった。
3彼らの父は、彼らに銀、金、えりすぐりの品々など多くの賜わり物を与え、また、それとともにユダにある防備の町々を与えたが、王国はヨラムに与えた。彼は長男だったからである。
4ヨラムはその父の王国に立つと勢力を増し加え、その兄弟たちをひとり残らず剣にかけて殺し、また、イスラエルのつかさたちのうち幾人かを殺した。
5ヨラムは三十二歳で王となり、エルサレムで八年間、王であった。
6彼はアハブの家の者がしたように、イスラエルの王たちの道に歩んだ。アハブの娘が彼の妻であったからである。彼は主の目の前に悪を行なったが、
7主は、ダビデと結ばれた契約のゆえに、ダビデの家を滅ぼすことを望まれなかった。主はダビデとその子孫にいつまでもともしびを与えようと、約束されたからである。
8ヨラムの時代に、エドムがそむいて、ユダの支配から脱し、自分たちの上に王を立てた。
9ヨラムは、彼のつかさたちとともに、すべての戦車を率いて渡って行き、夜襲を試み、彼を包囲していたエドムと戦車隊長たちを打った。
10しかしなお、エドムはそむいて、ユダの支配から脱した。今日もそうである。リブナもまた、その時にそむいて、その支配から脱しようとした。これは彼がその父祖の神、主を捨て去ったからである。
11そのうえ、彼はユダの山々に高き所を造り、エルサレムの住民に淫行を行なわせ、ユダを迷わせた。
12ときに、預言者エリヤのもとから彼のところに書状が届いたが、そこには次のようにしるされていた。「あなたの父ダビデの神、主は、こう仰せられます。『あなたが、あなたの父ヨシャパテの道にも、ユダの王アサの道にも歩まず、
13イスラエルの王たちの道に歩み、アハブの家が淫行を行なわせたように、ユダとエルサレムの住民に淫行を行なわせたので、また、そればかりでなく、あなたは、自分よりも善良なあなたの兄弟たち、あなたの父の家の者を殺したので、
14見よ、主は大きな災害をもってあなたの民、あなたの子たち、あなたの妻たち、あなたの全財産を打つ。
15あなた自身は、内臓の病気で大病をわずらい、日々にその病が進んで、内臓が外に出るまでになる。』」
16主はクシュ人の近くにいたペリシテ人とアラビヤ人の霊を奮い立たせて、ヨラムに敵対させられたので、
17彼らは、ユダに上って攻め入り、王宮の中で目に留まったすべての財産と彼の子や妻たちを奪い去った。その結果、彼には末子のエホアハズのほか、男の子はだれも残らなかった。
18これらすべてのことの後、主は彼を、その内臓を打たれた。彼は不治の病になった。
19年は巡り、二年の終わりが来ると、彼の内臓は病のために外に出てしまい、ついに彼は重病の床で死んだ。彼の民は、彼の父祖たちのために香をたいたようには、彼のために香をたかなかった。
20彼は三十二歳で王となり、エルサレムで八年間、王であった。彼は人々に愛されることなく世を去った。人々は彼をダビデの町に葬ったが、王たちの墓には納めなかった。

2. 22章はヨラムの子アハズヤの記録です。父ヨラムの死後、ユダの王となったアハズヤもまた、どんな道を歩みましたか(22:1-4)。彼が悪を行うようになったのは、誰の影響を受けたからですか(3-6)。神様は、アハズヤとアハブの家などを絶ち滅ぼすために、誰を用いられましたか(7-9)。アタルヤは自分の息子アハズヤが死んだと知ると、どんな悪事を働きましたか(10)。ユダの王家の血筋は、どのようにして奇跡的に守られましたか(10-14)。
22:1エルサレムの住民は、彼の末子アハズヤを彼の代わりに王とした。アラビヤ人とともに陣営に攻めて来た略奪隊が年長の子らを全部殺してしまったからである。こうして、ユダの王ヨラムの子アハズヤが王となった。
2アハズヤは四十二歳で王となり、エルサレムで一年間、王であった。彼の母の名はアタルヤといい、オムリの孫娘であった。
3彼もまた、アハブの家の道に歩んだ。彼の母が彼の助言者で、悪を行なわせたからである。
4彼はアハブの家にならって主の目の前に悪を行なった。その父の死後、彼らが助言者となって、彼を滅びに至らせたのである。
5彼はこの人々の助言を重んじて行動し、イスラエルの王アハブの子ヨラムとともに、アラムの王ハザエルと戦うため、ラモテ・ギルアデに行ったが、アラム人はヨラムに傷を負わせた。
6彼は、アラムの王ハザエルと戦ったときにラマで負わされた傷をいやすため、イズレエルに帰って来た。ユダの王ヨラムの子アハズヤは、アハブの子ヨラムが病気であったので、彼を見舞いにイズレエルに下って行った。
7ヨラムのもとに行くことによって、アハズヤが滅びたのは、神から出たことであった。彼はそこに着くと、ヨラムとともにニムシの子エフーに向かって出て行った。これは、主がアハブの家を断ち滅ぼすために油をそそがれた人である。
8エフーは、アハブの家にさばきを行なったとき、アハズヤに仕えていたユダのつかさたちと、アハズヤの兄弟たちの子らとを見つけたので、これらの人々を殺した。
9彼がアハズヤを捜したので、人々は彼を捕えた。彼はサマリヤに身を隠していたのである。こうして、人々は、彼をエフーのもとに引いて来て殺したが、これは心を尽くして主を求めたヨシャパテの子であると言って、彼を葬った。アハズヤの家は王国を治める力を失った。
10アハズヤの母アタルヤは、自分の子が死んだと知ると、ただちにユダの家に属する王の一族をことごとく滅ぼした。
11しかし、王の娘エホシェバが、殺される王の子たちの中から、アハズヤの子ヨアシュを盗み出し、彼とそのうばとを寝具をしまう小部屋に入れた。こうして、ヨラム王の娘、祭司エホヤダの妻、エホシェバは、――彼女がアハズヤの妹であったので――ヨアシュをアタルヤから隠した。アタルヤはこの子を殺さなかった。
12こうして、彼はこの人々とともに、神の宮に六年の間、身を隠していた。その間、アタルヤがこの国の王であった。
21:7主は、ダビデと結ばれた契約のゆえに、ダビデの家を滅ぼすことを望まれなかった。主はダビデとその子孫にいつまでもともしびを与えようと、約束されたからである。

3. 23-24章は、ヨアシュ王の記録です。祭司エホヤダは、いつ、イスラエルのリーダー的な立場である者たちを集めて何をさせましたか(23:1-3a)。その目的は何でしょうか(3b)。エホヤダは幼いヨアシュを守るために、祭司とレビ人を含めたすべての民たちに何と命じましたか(4-7)。ヨアシュは、どのようにして、ユダの王に即位することになりましたか(8-11)。
23:1その第七年目に、エホヤダは奮い立って、エロハムの子アザルヤ、ヨハナンの子イシュマエル、オベデの子アザルヤ、アダヤの子マアセヤ、ジクリの子エリシャファテなど、百人隊の長たちを連れて来て、彼と契約を結ばせた。
2それで彼らはユダを巡回し、ユダのすべての町々からレビ人を集め、イスラエルの一族のかしらたちを集めたので、彼らはエルサレムに来た。
3こうして、全集団が神の宮で王と契約を結んだ。そのとき、彼はこう言った。「ご覧のとおり、主がダビデの子孫について約束されたように、王の子が王となるのです。
4あなたがたのなすべきことはこうです。あなたがた、祭司、レビ人の三分の一は安息日に勤務し、入口にいる門衛となる。
5三分の一は王宮におり、他の三分の一は礎の門にいる。すべての民は主の宮の庭にいる。
6祭司と、レビ人で仕えている者たちは聖であるから、はいってもよいが、それ以外の者は、主の宮にはいってはならない。すべての民は主の戒めを守らなければならない。
7レビ人は、おのおの武器を手にし、王の回りを取り囲みなさい。宮にはいって来る者は殺されなければならない。あなたがたは、王がはいるときにも、出るときにも、いつも王とともにいなさい。」
8レビ人およびすべてのユダの人々は、すべて祭司エホヤダが命じたとおりに行なった。おのおの自分の部下、すなわち安息日に勤務する者、安息日に勤務しない者を率いていた。祭司エホヤダが各組の任を解かなかったからである。
9祭司エホヤダは百人隊の長たちに、神の宮にあったダビデ王の槍、盾、および丸い小盾を与えた。
10彼はすべての民にひとりひとり手に投げ槍を持たせて、神殿の右側から神殿の左側まで、祭壇と神殿に向かって王の回りに立たせた。
11こうして彼らは、王の子を連れ出し、彼に王冠をかぶらせ、さとしの書を渡して、彼を王と宣言した。そしてエホヤダとその子たちが彼に油をそそぎ、「王さま。ばんざい。」と叫んだ。

4. ヨアシュ王の即位式の雰囲気はどうでしたか(12-13)。反面、ユダの家に属する王の一族をことごとく滅ぼし、自ら王となっていたアタルヤの末路はどうでしたか(13b-15)。アタルヤがユダの地に及ぼした異郷の影響を断ち切るために、エホヤダはどのような改革を着々と進めて行きましたか(16-20)。それによって、ユダの町には何が取り戻されましたか(21)。
12アタルヤは、王をほめたたえている民と近衛兵の声を聞いて、主の宮の民のところに行った。
13見ると、なんと、王が入口の柱のそばに立っていた。王のかたわらに、隊長たちやラッパ手たちがいた。一般の人々がみな喜んでラッパを吹き鳴らしており、歌うたいたちが楽器を手にし、賛美の拍子をとっていた。アタルヤは自分の衣服を引き裂き、「謀反だ。謀反だ。」と言った。
14すると、祭司エホヤダは、部隊をゆだねられた百人隊の長たちを呼び出して、彼らに言った。「この女を列の間から連れ出せ。この女に従って来る者は剣で殺されなければならない。」祭司が「この女を主の宮で殺してはならない。」と言ったからである。
15彼らは彼女を取り押え、彼女が馬の門の出入口を通って、王宮に着いたとき、そこで彼女を殺した。
16エホヤダは、彼とすべての民と王との間で、主の民となるという契約を結んだ。
17民はみなバアルの宮に行って、それを取りこわし、その祭壇とその像を打ち砕き、バアルの祭司マタンを祭壇の前で殺した。
18エホヤダは、主の宮の管理を定めて、これをレビ人の祭司の手にゆだねた。彼らは、モーセの律法にしるされているとおり、ダビデの指示に基づいて、喜びと歌とをもって主の全焼のいけにえをささげさせるようにと、ダビデが組分けをして主の宮に配属した人々である。
19さらに、彼は主の宮の門に、門衛たちを立て、どんなことで汚れた者であっても、だれひとりはいり込ませないようにした。
20彼は百人隊の長たち、貴人たち、民の支配者たちとすべての一般の人々を率いて、王を主の宮から連れ下った。彼らは上の門をくぐって王宮にはいり、王を王国の王座に着かせた。
21一般の人々はみな喜び、この町は平穏であった。彼らはアタルヤを剣にかけて殺したからである。

5. ヨアシュは王になってからどんな志を立てましたか(24:1-5)。ところが、なぜレビ人は急がなかったと思われますか。神の宮の修理(補修)は、どのようにして完工するようになりましたか(6-14)。神の宮に対して、すべてのつかさたちと民たちの心と姿はどうでしたか(10,14b)。
24:1ヨアシュは七歳で王となり、エルサレムで四十年間、王であった。彼の母の名はツィブヤといい、ベエル・シェバの出であった。
2ヨアシュは、祭司エホヤダの生きている間は、主の目にかなうことを行なった。
3エホヤダは、彼のためにふたりの妻をめとらせた。彼は息子たちと娘たちを生んだ。
4その後のことであるが、ヨアシュは主の宮を新しくすることを志し、
5祭司とレビ人を集めて、彼らに言った。「ユダの町々へ出て行き、毎年あなたがたの神の宮を修理するために、全イスラエルから金を集めて来なさい。あなたがたは急いでそのことをしなければならない。」ところが、レビ人は急がなかった。
6それで、王はかしらエホヤダを呼んで彼に言った。「なぜ、あなたはレビ人に要求して、主のしもべモーセとイスラエルの集団の、あかしの天幕のための税金を、ユダとエルサレムから持って来させないのですか。」
7というのは、あの悪女アタルヤ、その子たちが、神の宮を打ちこわし、主の宮の聖なるものをもすべてバアルのために用いたからである。
8王は命令した。すると、彼らは一つの箱を作り、それを主の宮の門の外側に置いた。
9そして、神のしもべモーセが荒野でイスラエルに課した税金を主のみもとに持って来るように、ユダとエルサレムに布告した。
10すると、すべてのつかさたち、すべての民が喜んで、それを持って来て、箱に投げ入れ、ついにいっぱいにした。
11金が多くなったのを見て、レビ人たちが箱を王の役所に運んで行ったとき、王の書記と祭司のかしらに仕える管理人が来て、箱をからにし、それを持ち上げ、もとの場所に返した。彼らは毎日このように行ない、多くの金を集めた。
12そこで、王とエホヤダは、これを主の宮の奉仕の仕事を行なう者に渡した。彼らは、主の宮を新しくするために石切り工と木工を、主の宮を修理するために鉄と青銅の細工師を雇った。
13こうして、仕事をする人々は仕事をし、彼らの手によって、細工物の修復がされた。彼らは、神の宮を元のとおりに建て、これを堅固にした。
14彼らは、完工の際、残った金を王とエホヤダの前に持って来た。彼らは、それで、主の宮の器具、すなわち、ささげる務めに用いる用具、深皿、金銀の器などを作った。こうして、人々はエホヤダの生きている間、絶えず、主の宮で全焼のいけにえをささげた。

6. 老年を迎えて死んだ祭司エホヤダは、なぜ、人々から王のように愛されたのでしょうか(15-16)。
その後、誰らが来てヨアシュ王を伏し拝みましたか(17)。「伏し拝んだ」とは何を意味するのでしょうか。それによって、ヨアシュ王はどうすっかり変わりましたか(17-22)。その結果、彼はどのように死んでしまいましたか(23-27)。
15さて、エホヤダは老年を迎え、長寿を全うして死んだ。彼は死んだとき、百三十歳であった。
16人々は彼をダビデの町に王たちといっしょに葬った。彼がイスラエルにあって、神とその宮とに対して良いことを行なったからである。
17エホヤダが死んで後、ユダのつかさたちが来て、王を伏し拝んだ。それで、王は彼らの言うことを聞き入れた。
18彼らはその父祖の神、主の宮を捨て、アシェラと偶像に仕えたので、彼らのこの罪過のため、御怒りがユダとエルサレムの上に下った。
19主は、彼らを主に立ち返らせようと預言者たちを彼らの中に遣わし、預言者たちは彼らを戒めたが、彼らは耳を貸さなかった。
20神の霊が祭司エホヤダの子ゼカリヤを捕えたので、彼は民よりも高い所に立って、彼らにこう言った。「神はこう仰せられる。『あなたがたは、なぜ、主の命令を犯して、繁栄を取り逃がすのか。』あなたがたが主を捨てたので、主もあなたがたを捨てられた。」
21ところが、彼らは彼に対して陰謀を企て、主の宮の庭で、王の命令により、彼を石で打ち殺した。
22ヨアシュ王は、ゼカリヤの父エホヤダが自分に尽くしてくれたまことを心に留めず、かえってその子を殺した。その子は死ぬとき、「主がご覧になり、言い開きを求められるように。」と言った。
23その年の改まるころ、アラムの軍勢が彼に向かって攻め上り、ユダとエルサレムに来て、民の中の、民のつかさをひとり残らず殺し、分捕り物を全部、ダマスコの王のもとに送った。
24アラムの軍勢は少人数で来たが、主が、非常に大きな軍勢を彼らの手に渡されたからである。それは、この人々がその父祖の神、主を捨てたからである。彼らはヨアシュを裁判にかけた。
25彼らが重病の状態にあるヨアシュを捨てて、離れて行ったとき、彼の家来たちは、祭司エホヤダの子たちの血のために、彼に謀反を企てた。彼らは、病床で彼を殺し、彼が死んだので、彼をダビデの町に葬ったが、王たちの墓には葬らなかった。
26彼に謀反を企てたのは次の者たちである。アモンの女シムアテの子ザバデ、モアブの女シムリテの子エホザバデ。
27彼の子たちのこと、彼について述べられた多くの預言のこと、神の宮の再建のことなどは、王たちの書の注解にまさしくしるされている。ついで彼の子アマツヤが代わって王となった。